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【大学教員】が教えたい 【履修(りしゅう)登録】って何?

Twitterのタイムラインに「#春から大学名」が散見されるようになりまっしたね。今年の国立前期試験は,2021年2月25日から始まりますね。皆さんに素敵な春が訪れますように祈っております。というのも、紹介1で説明通り大学で研究室を運営させていただいております。

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パソコンの準備や一人暮らし先のインターネットの準備はお済でしょうから,

今回は、4月から始まる新生活に向けて,

「新入生が必ず不安を覚える履修登録

について説明します。

 

4月には入学式に加えて,「新入生ガイダンス」と「履修登録相談会」が行われると思います。ガイダンスでは友人もできやすいですし,履修?は後でいいや!っと思っている大学デビューの皆様

 

気を付けましょう・・・

 

もう大学生ですので,「ガイダンス面倒!」でもいいですが,履修相談会は「必ず」出ましょう。

履修は

  1. 同じ大学の新しい友達に聞いてもわからない。。。
  2. 大学によって微妙に違うので,他大学の高校時代の友達に聞いてもわかるはずがない。。。
  3. 保護者のころとはだいぶルールが違っていて,保護者もわかりません。例えば,今の履修できる科目数に上限が設けられています。。。
  4. 毎年、微妙に変わるので、先輩も間違えることがある。。。

 

履修登録について、この世界で唯一頼りになるのは、「履修相談会」と「教務課の職員」だけです。

 

「履修相談会」と「教務課の職員」だけ!

 

この履修登録を通して、「大学生になったな!」と実感する学生もいるぐらい新入生にとっては重要なイベントです。

上記の1に記載のとおり、履修登録を初めて聞くと意味不明だと思います。そのため、本投稿である程度イメージをつかんでいれば,履修相談会での説明内容がわかってくるかと思います。

履修登録とは

そもそもの履修登録とは、「大学で受講する科目を【自分で選択して】、大学に申告すること」です。

 

大学の授業は【自分で決めます】。

小中校の授業時間割は,入学時にクラスごとに決められてましたよね。

あれは,教員同士が協力して、卒業するために必要な【授業時間割】を生徒たちの代わりに決めていたんです。

 

単位とは

授業科目によって「単位」というものが設定されています。

この「単位」の取得数によって,進級や卒業が決まります。つまり,明確なルールがあって、卒業に150単位が必要であれば,150単位【以上】取得していないと,卒業できません。えー卒業できません。149単位で、1単位足りないだけでも、卒業できません。もう1年・あるいは半年間大学に通って,卒業に必要な単位数を取得する必要があります。

また、進級にもルールがあります。関門科目というものがあって,たいていは3年の進級時に留年したりします。

150単位とればいいんでしょ?>そういうわけではありません。

 

授業科目の種類

時間割は自分で決めるといっても、学位を取得して卒業する以上「制約」があります。皆さんが4年生で卒業時に,専門の学士を取得する以上,学ばなければならない科目が設定されています。

大学によって多少の違いはありますが,ほとんどの大学で授業はおおきく三つに分けることができます。

  • 必修科目:卒業のために必ず単位取得しなければならない授業
  • 選択必修科目:選択可能な科目群で必ず単位取得しなければならない授業
  • 自由科目:自由に受講しても良いが必ず単位取得しなければならない授業

これらの三つの科目は,卒業までに取得しなければならない【最低単位数】が決まっています。例えば,先ほどの150単位の卒業を例にすると

必修科目が80単位、選択必修が60単位、自由科目が10単位がそれぞれに必要な最低単位数だとします。これで,80+60+10=150単位ですね。

この時,必修を90単位、選択必修を60単位,自由科目が0(ゼロ)単位だとしても,合計は150単位ですが、

卒業できません!

あるいは,必修を82単位,選択必修を70単位,自由科目が8単位で、合計が160単位だとしても,自由科目の最低取らないといけない単位数が10単位のために

卒業できません!

 

大学の授業科目には大きく分けて三つの種類があって,それぞれの授業科目には「最低限取得する単位数」が決まっており,1単位でも足りないと合計が必要単位数を超えていても卒業できません。

 

履修相談会の重要性 

大学によっても学部によっても【卒業するのに必要な履修科目の条件】が異なります。そのため,他大学の高校友人に聞いてもわかるはずがないのです。ルールが違うんだから。

履修相談会において確認しておくことは【3点】

  1. 卒業までに必要な総単位数
  2. 各科目の最低必要な単位数
  3. どの科目がどの科目群(必修・選択必修・自由)に分類

これを、大学デビューにかまけて適当にやっていると簡単に【留年】【卒業不可】が目の前に現れます。

というのも、お恥ずかしい話、私も自由科目が1単位足りないことに気づかずに留年するところでした。前期では「2単位」扱いの科目が、後期では「1単位」となっていることに気づかずにいました。気が付いた時には、実験科目と重複していて自由科目をなかなか取れずに3年後期に自由科目の授業を1年生たちと受講していました。。。

 

一年間で取得可能な単位数に上限

私のころにはなかったと思いますし,保護者の皆様の頃にもなかったかもしれませんが,現在どの大学でも1年間で履修登録できる科目数に上限があります。つまり,1年間で取得できる単位数に上限があるということです。

このルールのため、進級できずに【留年】します。

卒業までに120単位必要なルールだとすると、1年間で最低30単位取得する必要があります。しかし,1年間で履修できる単位数の上限が35単位だった場合,

1年目で5単位・2年目で10単位しか取れない場合,残り2年間で105単位取得する必要があり,1年間で最高35単位しか取れないので,留年が確定します。

計画的に単位を取得する必要があります。

※教職科目は、卒業に必要な科目とは別に数えます。 

最後に

合格おめでとうございます。お互いに友達を作りたがっている新入生ガイダンスに出席して,新しい友人と履修について大いに悩んでください。友達と履修相談会に出席して、Twitter等で先輩と仲良くしたり,サークルに入ったりといろいろな自由時間が増えます。大学生には自由時間が与えられる反面,自己管理が必要になってきます。

素敵な大学デビューを期待しています。

 

皆さん、大学合格おめでとうございます。

 

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